No.417  2007年3月号
 まず私の自己紹介から始めさせていただきます。昭和二十二年七月十六日生まれ、干支は猪の今年六十歳の年男、孫一人の紛れもないお爺ちゃんです。
 生まれは現在の東広島市西条駅前バス乗り場の十m南側、現在当時の面影は都市開発のため全くありません。遊び場は小学校入学までは西条駅前広場、現在の交通量であればこの世にはいなかったと思われます。小学校入学後は当時の西条農学校、(現在の酒祭りの会場付近)からブールバールの西条警察署(当時はたんぼのみ)あたりで遊んでいました。
 その後地元の中高卒業後、さらには昭和四十八年の東邦大学卒業後までも内容は変われども遊び癖は直らず現在至っております。
 大学卒業後は出身大学の麻酔科で研修を行った後、昭和五十年より広島大学の産婦人科、呉共済病院、国立呉病院、と大学の間を往復しながら公立御調総合病院、県立広島病院、県立安芸津病院、公立御調病院、東広島医療センターを経て平成十八年四月一日より当院に赴任いたしました。
 産婦人科は昭和三十五年の当院発足に遅れること二年後の、昭和三十七年六月一日、中本雅子先生が赴任されてより診療開始となりました。その後、外来、分娩、手術と常時三名の医師により維持されておりましたが、高齢化、社会的問題としての医療訴訟の多発、賠償の高額化による全国的な産婦人科医師の減少により、人員の確保が困難となり平成十七年より一人体制となりました。
 現在は婦人科診療を主とした、各種検診、HRT(ホルモン補充療法)、体外受精を含まない不妊症治療等を行っております。現在、当院は歴史的にも各種ドック、検診に力を入れてきたため、進行が
んを発見することは殆ど有りませんが、前がん病変を認める頻度は高いのではないかと思います。
中でも若年婦人の子宮頸がんは初交年齢の低下とともに発症年齢低下が問題となっております。
 当科外来においても若年婦人の子宮頚部の前がん病変が散見されるようなっております。
 今後も子宮頸がん、異型成、卵巣がん、子宮体がんの早期発見に努めたいと思います。
 HRTは乳がんの発生が二十六%増加するとの発表がマスコミに報じられてより、大多数の女性は二十六%が乳がんになると誤解しており、(一万人対照群で三十人が投与群で三十八人に増加)その説明に多大な時間と労力を費やしております。本来HRTは米国において、夜勤を行う勤労婦人である看護師を対象として開始された治療法です。
 今後も若さと健康を保ち、寝たきりになる老人を少しでも減らしていきたいと思っております。
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