No.413  2006年10月号
 生協さえき病院デイケアは、利用者様の自立を支援するため、できることは自分で・自分から進んで行動してもらうことをモットーに運営しています。このデイケアのボランティアに現在三名の方が定期的に活動してくださっています。デイケア利用者様から楽しみに待たれる、そんな三名のデイケアの日常を紹介します。


 まず、木工ボランティアの有田さん。毎週月曜日・火曜日・木曜日・金曜日の午後の活動です。利用者様と意見を交わしながら、棚作りなどをされています。元棟梁の利用者様などは他では見られない生き生きした姿を見ることができます。女性利用者様も出来た棚に色を塗ったり、布を張ったりという場面でかかわってもらっています。




 お話ボランティアの矢藤さん。毎週月曜日・金曜日の午前中、活動してくださっています。利用者様や、矢藤さん自ら持ってこられた花を花瓶に生け、テーブルや洗面台周辺に飾り、和やかな雰囲気にしてくださいます。「やっぱり花はいいねえ。」という声が、自然に出てきます。その後、テーブルを回って、ぬり絵や数独(数字パズル)を一緒にしながらゆったりと話に耳を傾けてくださいます。



 そして、『おんち教室』の村中さん。毎月第二・第四月曜日の午後、活動してくださいます。みんなで、歌集を見ながらアカペラでしっかり声を出して歌います。みんなが思い思いに自分のキーで、ほかの人のことはあまり気にせず、といった調子で・・・。「今度は、どの歌を歌いましょうか?」演歌・童謡・歌謡曲、皆さん、歌集のページをめくりながら悩んでいます。歌にまつわる懐かしい話が飛び出したり、自然と表情も和やかな笑顔になっています。歌集の中には、金子みすゞの詩も入っており、皆さんで朗読され、しゃれたのど休めといった具合です。十八曲歌うと『完唱証』なる賞状が村中さんから授与されます。これもまた、利用者様の大きな励みとなっているようです。「今日は『おんち教室』じゃね!」ととても楽しみにしておられ、また、月曜日以外の利用者様からは「月曜はいいね。」と羨ましがる声も聞かれます。
 職員は、自分たちと違った役割で活躍してくださるこのようなボランティアさんの存在をとても貴重に感じています。そして、もっともっと増えてくださるといいなと願っています。
(生協さえき病院 通所リハビリテーション科 浴長 佐枝子)
10月号TOPに戻る ≪前の記事 次の記事≫