No.404  2006年1月号
 第二次世界大戦は、多数の死傷者を出したうえ、原爆投下によって「人類滅亡の危機」すら予告しました。その体験を生かし、戦争放棄と軍備否定を決意したのが「憲法九条」でした。この宣言が世界に希望をもたらし、日本への信頼を高めてくれたのです。
 今も戦火に苦しむ人々が日本に寄せる期待と、日本人の未来と希望を固く結びつけているのが憲法九条です。しかし、それを断ち切る改憲策動が横行しています。その根源に世界制覇を企むアメリカへの追随があることは、「大東亜共栄圏」のスローガンで行われたかつての日本の侵略戦争と同じ道です。
 アメリカ追随の小泉政権の改憲策動が高まってきた今こそ、あの廃墟のヒロシマでの出来事を思い出すべきです。子どもから父母を奪い、飢え死にさせた孤児たちの嘆きを。
 あの苦しみを世界中のどこにも絶対再現させない誓いと行動こそ、「憲法九条を守りぬく」日本の、ヒロシマの人類史的責務です。
1月号TOPに戻る ≪前の記事 次の記事≫