No.392  2004年11月号
この冬、高病原性鳥インフルエンザが新型ヒトインフルエンザに変異するのか気になりますが、毎年寒い空気の乾燥する冬に流行するインフルエンザウイルスによるインフルエンザも油断できません。



症 状 かぜ症候群 インフルエンザ
発 熱 ゆっくり
軽い、あっても38度
くらいまで
急激
高い、38度〜40度くらい
症状が現
れる部位
上気道
(鼻水、くしゃみなど)
全身(全身倦怠感、)
食欲不振、頭痛、間接痛、
筋肉痛など強烈
鼻 炎
喉頭炎
強く、全身症状に先行
する
全身症状に続く
合併症 少ない しばしば肺炎を引き起こす
発生状況 散発性 流行性

インフルエンザは一部の地域にとどまる普通のかぜと違い、あっという間に地球規模で拡がります。乳幼児や高齢者、そして糖尿病、腎臓病、呼吸器病、心臓病などの慢性疾患の方は、厳重な注意が必要です。脳炎、脳症、肺炎などで死亡することがあります。


最近良い薬があるのですが、ワクチンによる予防が最も大切で、個人免疫を高めます。流行期が通常十二月頃から翌三月頃で、これに備えて十二月には接種を完了するのが良いでしょう。しかも、二回接種の場合は、四週間の間隔でするのが最良です。効果は接種後二週間で効き始め、約五ヵ月間持続します。ウイルス変異のため、毎年接種が必要です。生後六ヵ月以上の乳児、妊娠十四週以降の妊婦、授乳中の方も接種できます。

 生協病院小児科外来、生協内科クリニック、草津診療所、コープ五日市診療所で予防接種を行っています。流行が始まる前に予防接種を受けましょう(10月18日開始)。
 組合員は3,150円(消費税込み)、組合員でない方は3,670円(消費税込み)です。
 広島市在住の65歳以上方は、公費負担により11月1日から来年1月31日までは1,000円で受けることが出来ます。

福島生協病院小児科  (082)292-3171
生協内科クリニック  (082)532-1260
草津診療所  (082)272-8665
コープ五日市診療所  (082)924-0608

局所の発赤や熱感は一〇%程度見られますが、通常は経過を見るだけで数日で軽快します。三八度以上の発熱は一%以下で安静のみで軽快します。死亡事故は二千五百万接種あたり一件です。卵アレルギーのある方は接種に注意して下さい。なお、ワクチンの性質上、接種のためにインフルエンザになったり、鼻汁や咳などのかぜ症状が出ることはありません。


@飛沫感染の恐れのある人ごみは避けましょう。A外から帰ったらうがいをしましょう(緑茶に効果があります)。石けんを使って手を洗いましょう。B普通のマスクではウイルスは通過してしまいますが、分泌物の防止、外気の湿潤化に役立ちます。C室内の乾燥に注意しましょう。D睡眠休養を十分にとりましょう。予防接種は十月十八日から小児科外来と内科クリニック・各診療所で受けられます。詳しくは電話でお問い合せください。
 
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