No.384  2004年3月号
 体脂肪を減らすには、運動が不可欠です。運動を抜きにして食事制限だけ行うと、筋肉や骨ばかりが減り、肝心の体脂肪はなかなか減ってくれないのです。
 体脂肪を減らすための運動は、大きく分けて二種類あります。 一つは、体脂肪を効率的に燃焼させるための運動です。一般に有酸素運動と呼ばれるもので、具体的には、ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳などです。 もう一つの運動は、太りにくい体をつくる運動です。それは筋肉をつける運動で、ダンベル体操が代表的です。私たちの体は、寝ている時でも約五〇パーセントのエネルギーを筋肉で消費しています。運動によって筋肉をつけるほど体内のエネルギー消費量がふえ、「太りにくい体」になります。 体脂肪を減らすには、この二つの運動のどちらも必要です。
 有酸素運動としておすすめなのがウォーキングです。背筋を伸ばし、いつもより少し速く大またで軽やかに歩きましょう。 効率よく脂肪が燃えるのは運動を始めて二十分後ぐらいからです。そのため最低二十分以上つづけるのが効果的です。なお、一回二十分程度でも、積み重ねて一日の合計が三十分以上になれば同様の効果があると言われています。できれば毎日、少なくとも週三日は実行したいものです。運動の強さとしては、軽く汗ばむ程度の強すぎない運動です。「一分間に八十メートル」くらいから歩き始めましょう。
 ダンベル体操は、女性なら〇・五、男性なら一からのダンベルを使って、一日一回、五〜十分程度、汗ばむ程度に行います。できれば毎日、少なくとも週三日は実行しましょう。効果を実感できるまで一ヵ月ぐらいはかかります。 「運動しなくちゃ。」と分かっていても、一人で続けるのは大変です。誘い合い、励ましあえる仲間ができるといいですね。ぜひ班をつくってみんなでとりくんでみませんか。
 体脂肪の蓄積は運動などで消費するエネルギーに比べて、食事から摂取するエネルギーが多い時におこります。脂肪でも糖分でもとりすぎれば余分なものは体脂肪になります。
 体重を落とすために、食事を抜いたり、食べる量を極端に減らした偏った食事をしてませんか?このようなダイエットは逆に脂肪の合成が進みやすく、また、健康を損なう恐れがあります。ダイエット中でも一日三食バランスのよい食事を摂りましょう。
 糖質・たんぱく質が一グラム四キロカロリーに対して脂肪は九キロカロリーと高エネルギーです。しかし、脂肪には腹持ちがよいなどの長所もあるので、一日に油は大さじ一杯まで。摂り過ぎに気をつけましょう。
 今の時期、 みかんをこたつに入って気づいた時には五、六こ食べてしまったということはありませんか。お菓子や果物は口当たりがよいのでついつい食べすぎてしまうもの。食べすぎには気をつけましょう。
 夜遅く多量に摂って寝るという生活では体脂肪は減りません。エネルギーを摂ったら、体を動かして消費することが大切です。夕食の遅い方は量を軽くしましょう。夕食の後にお菓子や果物を食べている方はやめるといいですね。
ダイエットには野菜・海藻・きのこは効果的な食品です。野菜などは低カロリーなうえ、満腹感もでます。食事の量を減らした分、積極的に摂りましょう。
なにもかも禁止するような制限をすると続きません。
美味しく食事を摂りながら脂肪を落としましょう。
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