No.384  2004年3月号
 今年の総代会は、五つの大きな課題が重点となりそうです。
 新病院は、@医科と歯科が協力した初期・救急医療とともに総合診療的特徴をもち、A診療病床、デイケアなど在宅復帰を重視、またB女性外来の要望にも応えたいと検討開始しています。そしてC個室が四十六室、四人室が十七室、食堂など療養環境は個人に気配りした設計、運営計画としました。Dそのためには、組合員増やしと出資金増が不可欠です。今年こそかけ声だけでない、「資金」としての出資金、要求の広がりとしての出資金、実増二億円を達成し、その上で前年の遅れの取り戻しに挑戦しましょう。
 「支部を単位」とした事業は、東区の支部で具体化します。@まちづくりに必要な、A組合員が運営参加でき、B成り立つ(継続できる)事業計画とします。この経験が他支部・ブロックへの普及の可能性をはかることとなります。
 医療改悪で受診しにくい環境となっている中、まず@病気にならない、積極的な「健康づくり=運動、栄養、休息、生活習慣」、支部単位の保健大学、家族・班を基礎にウォーキングや水中ウォーキング、セラバンドなどを普及しましょう。健康インストラクター(運動インストラクター、歯磨きセミプロ、禁煙アドバイザー)の養成、その成果を保健学会に持ち寄ります。A健康チェックと健康診断は、保健予防の二本柱です、健診一・五倍化は健診メニューの拡充も課題で、マンモグラフィーで乳がん、MRIで脳ドック、SASで無呼吸、PSAと目白押しのメニューで「全身診てみて健康ラリー」(毎月一つの健診をつなげていく)など研究します。
 経営改善はなによりも@出資金で基盤を、A組合員の利用、運営参加を強化し、B事業所ごと、病院は部門ごとの責任(権限委譲とともに)ある損益管理、C医師だけでなく、医療・介護部門、管理部門も含めた専門家の確保と育成です。
 また、生協の法的・定款上の適法な民主的な運営整備も急がれます。
 @イラクへの海外派兵は、直面している問題だけでなく、海外軍事行動の既成事実づくりであり、グローバルな「ゼネコン開発」国家、軍産共同体、憲法・民主的法規の空洞化をねらったもので、後にくるのは、A手続きとしての憲法改悪です。B年金、福祉、医療、介護、労災、雇用の社会保障の全分野にわたる構造改革なるものは、前記の裏表の政策であります。
 私たちは、日本と世界を戦争と弱肉強食原理に委ねることはできません。
 そして生協こそが、競争・市場原理主義に対抗でき、協同こそ力であり、社会の推進力であることを示したいと思います。
 @新病院建設を成功させ、生協病院建て替えの展望を開き、A生協の原点、支部単位の事業に挑戦し、B五十周年を迎える保健生協を次世代につなぐ、そのために理事会の確かな補強をします。
【用語の説明】
SAS…睡眠時無呼吸症候群の検査
マンモグラフィー…乳房X線検査
PSA…前立腺がんを調べる血液検査
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