No.382  2004年1月号
 健康増進法が施行されて公衆の場所では喫煙はできなくなってきており、愛煙家にとっては肩身の狭いものになってきています。タバコ税の増加は懐に響くことになりました。そろそろ観念する時期ではないでしょうか?


 喫煙が迫害されている理由は、その副流円で周囲の方に迷惑をかけるからです。副流煙には発がん性のものも含めてさまざまな人体に悪い影響を及ぼす千種類以上の物質が含まれています。従って、副流煙で周囲の人の病気発症率が増加することになります。たとえば、夫が二十本以上喫煙している場合、妻の肺がん死亡率は二倍に増加します。
 当然喫煙者自身にも危険が迫っています。非喫煙者に比べて肺がん死亡率四・五倍や肺気腫二・二倍をはじめとする呼吸器疾患のいみならず、喉頭がん三十二倍、食道がん二・二倍、肝臓がん三倍、心筋梗塞一・七倍、脳卒中二倍になります。当然喫煙本数と喫煙年月に比例して、発病と死亡の危険率は上昇していきます。


 「俺はスーパーライトだから・・・・・・」。しかし、タバコのニコチンやタールの表示は当てにはなりません。なぜなら、それらの表示はタバコ一本に含まれる含有量ではなく、一分間に一回ずつ二秒かけて三十五ccの煙を吸い、フィルターから三cmは残した場合の煙に含まれる含有量だからです。従って、喫煙家は早いペースで吸い、フィルター一cm残せばいいほうでしょうからかなり吸い込んでいることになります。またフィルターの空気孔で煙が薄まる仕組みになっていますが、空気孔をふさいで吸う人やフィルターを深くくわえて吸う人はもっと多く吸い込んでいます。


 軽いタバコに替えるのも危ない!!というデータもでています。軽いタバコに替えると、体(脳)はふだんと同じニコチン量を求め、無意識に強く吸い込んだり、吸い込む回数を多くしようとします。その結果、一酸化炭素など有害物質などの余計な煙を多く吸い込むことになるからです。
 減煙も先にあげたことと同じ理由で無意味!!です。それまで多く吸っていた分を補おうとして、少ない本数でも有害物質を多量に吸収するからです。
 これまでタバコ代いくらかかりました?さあ、明日から禁煙です。

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