No.422  2007年8月号
 遊びにきていた小学生の孫が絵本を読んでくれた。 「おこりじぞう」 (山口勇子・原作 四国五郎・絵) 本棚に収めたままの絵本を見つけて、一ページずつ丁寧に読んでくれた。
 一人ではなかなか開けなかった絵本を、子どもらしいまるい声をききながら二人で見た。原爆が投下された八月六日の広島の街、街で暮らしていた人達。女の子。
 今年六十二年目の夏、過ぎた時間の中に記憶されたものはとてつもなく重く大きい。
 一年の区切りは 一月 と四月、広島にはもう一つ 八月六日 があると自覚する。
 孫と同じ小学生のころ、作文に私が大人になる頃には世界中から戦争がなくなっているだろうとかいた。
 大人になった私は、ベトナム戦争反対のデモに参加した。湾岸戦争が勃発、自衛隊の協力に日本の平和憲法について考えさせられた。
 イラク戦争反対平和行進と反戦、反核、平和への思いをささやかにつないできた。草の根の一本の草の願い、子供たちの未来が九条に守られた世界であってほしいと思う。
(HYM)
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