No.414  2006年11月号
 先日、テレビを見ていたら、「早寝、早起き」の取り組みをしている学校の様子が映し出されていた。見るともなく、見ていた。「早寝、早起き」は、学力形式にもよい影響が出ており、広島市教委も推奨しているという内容だった。
 確かに正しい生活リズムをつくることは、健康のためにもよいし、学力の形成にもよい影響を与えることは間違いないだろう。今の子どもたちの生活リズムが乱れがちであることも事実だろう。
 しかし、子どもの生活リズムを正しくというなら、親の生活リズムもきちんとしなくてはいけないのではないか。正しい生活リズムの中で子どもを育てるということさえ至難の業と言う親だって少なくないと思う。それでも多くの親達は件名に子育てを頑張っている。
 家庭の教育力が問題にされることが多い。確かにそうだと思う。そうであれば親がゆとりを持って子育てのできる条件がほしい。競争と管理のなかで大きなストレスをかかえ、サービス残業(正しくは「ただ働かせ」だろう)等でくたくたにくたびれるという中では、ゆとりは生まれない。
 小泉首相も、子育てで家庭の責任が第一義だと言ったが、家庭の教育力の回復を言うのならば、家庭にそれを求めるだけではなく、むしろそうするための条件づくりをするのが政治ではないかと思う。
(HSK)
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