No.411  2006年8月号
前回(6月号)で歯周病やその原因についてお話ししました。今回はその治療法などについてご紹介します。(前編はこちら
 生協歯科ひろしまで現在行っている歯周病の治療方法を紹介いたしましょう。
 歯周病の治療は保健での治療になります。大まかには以下のような順序になります。
1.  レントゲン検査、歯周組織検査(歯の周りの炎症の程度を調べます)
2.  歯磨きのチェックと指導と歯ぐきより上の歯石除去
3.  再検査し、歯ぐきより下の歯石除去(通常麻酔が必要です)
4.  再検査し、良くならない進行した部分に対して歯周外科手術
5.  その後はメインテナンスをしていくことになります。生協歯科では超音波機器を使ったバイオフィルムの破壊をメインテナンスに組み込んでいます。
歯周外科手術は.不要な場合も多くありますし、歯磨きが不十分であれば歯周外科手術後の経過が悪くなる場合もあります。
 歯周病の病巣で歯周病原菌が繁殖すると、その菌体や菌が産生する毒素が血管中に侵入していきます。そのために全身的な影響が出る事が近年わかってきています。
 心筋梗塞、狭心症といった心臓血管疾患のリスクが歯周病の患者で非常に高くなります(男性の場合二倍以上)。
 糖尿病になると歯周病が悪化することは以前から知られてきていますが、最近は歯周病が糖尿病を悪化させることもわかってきています。つまり、歯周病を治療する事が糖尿病の治療にもつながることになります。その他にも歯周病の患者は呼吸器疾患や、低体重児早産のリスクが高くなり、まさに命に関わる病気との認識が必要です。
 喫煙によって歯周病が悪化することも定説になっています。喫煙者は歯周病の治療が効果が上がりにくく、禁煙して歯周病が改善したケースもたくさん報告されています。
 歯周病はかなり重症にならないと自覚症状があらわれません。例えば、歯がしみる、歯肉から出血するといったサインがあれば歯科を受診すべきですし、何もなくても半年に一度は歯科を受診して診査を受けるべきだと思います。
 生協歯科ひろしまでは歯を失った場合、チタンの人工歯根を顎の骨に植えるインプラント治療を行っています。ご相談にのりますのでよろしくお願いします。
●お問合せ・連絡先 生協歯科ひろしま (082)291-1333
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