No.410  2006年7月号
 広島中央保健生活協同組合定款第四十九条に基づき二〇〇六年五月二十八日に第五十一回通常総代会が開催されました。
吉富啓一郎理事長
 つぎつぎと押し寄せる医療・介護改悪の中、本総代会は開催されました。
 はじめに、理事会を代表して吉富理事長が挨拶されました。「年金制度につづき介護保険制度、医療制度の改悪が進められ、過去最大の診療報酬マイナス改定が実施され経営にも利用者にも大きな犠牲を強いています。
 今こそ自主的な保険活動を集団で進めている広島中央保健生協が四万人生協を達成する事は、大きな意味を持つ事です。
 また、社会保障の解体が進められようとしている時『健康をつくる。平和をつくる』医療生協らしい活動、楽しい活動を支部、班で大きく広げていくことが重要です」。
議案はすべて採択されました

 来賓には、広島県生活協同組合連合会の岡村信秀専務理事を迎え、また日本生活協同組合連合会など各方面から祝辞や祝電が寄せられました。
 つづいて議事にうつり東久保専務理事が第一号議案(二〇〇六年度重点目標と二〇〇五年度活動の特徴)、第二号議案(二〇〇五年度決算報告)、第三号議案(二〇〇六年度損益予算案・役員報酬案・財務予算案)、第
東久保浩喜専務理事
四号議案(二〇〇六年度借入金最高限度額決定の件)、第五号議案(定款改正)を提案しました。
 組合員・支部・班の活動はスライドで映し出され春山副理事長より「各支部で工夫され楽しい班活動が展開され今年度への大きなステップになりました。しかし全国の医療生協の班の数からいえば課題があります。楽しくためになる活動を展開していきましょう」と報告されました。
 議案は質疑・討議・分散会・全体会を経て、全て認証されました。
 特別決議は、『医療・介護の改悪をやめさせ、安心してくらせる社会保障制度の充実を求めます』『戦争をする国づくりをやめさせ、憲法九条、第二十九条をくらしに生かそう』の二つを採択しました。
 厳しい経営状況を聞き組合員としてどう考えどうとりくむか意見交換しました。
 生協を愛し病院の治療を信頼しタクシー代二千円も払って診療する人がいます。生協や病院の良さをもっと知らせることが必要。ここに集まったものがリーダーとしての責任を果たすことを訴える発言がありました。職員から利用者の負担をなるべく少なくする努力について報告がありました。
 平和・社会保障のとりくみを強めるための社会保障・平和連絡会の定期開催、施設の要望などがありました。
 議案への意見で「昨年の経常剰余金が約一億円の赤字で驚いた。過去にも累積赤字を解消した経験から、
分散会での活発な意見交流
組合員の力を集め乗り切る努力をしなければ」(五日市支部)
 関連して「支払利息が六千八百万円と馬鹿にならない。組合員からの借入金や出資金で賄えるようになりたい」(己斐上支部)
 組合員の経験・意見交流では、昨年十月に支部を再結成した五月が丘から、六月に温泉行きを計画するなど元気な報告。今年五月に西区西支部から誕生した田方支部は、男性が多く積極的でウォーキング・料理など充実した年間計画を作った報告。その他最近の青空健康チェックでは若い人たちが多くなりました。

 差額ベッド問題等の意見に続いて、各支部の活動報告の中で班結成の教訓や、出資金ふやしの取り組み、原爆投下後の生々しい体験が報告されたりと、積極的な発言がありました。
 病院経営の問題については、齋藤紀院長(福島生協病院)から簡潔に説明がされました。
齋藤紀副理事長
(福島生協病院院長)

 まず歯みがきセミプロ「歯っピーズ」のとりくみの報告があり、続いて支部活動を地域に広げる工夫や悩みなど、つぎつぎと活発な話し合いになりました。
 地域健診を継続してほしいという要望、また生協ひろしまとの協同や広島市地域包括支援センターへの質問も出されました。
 最後は、医療生協の組合員は、事業所の利用よりもむしろ組合員活動でこそつながっているのだという、今後の展望につながる力強い意見で締めくくられました。

 経験交流では、田方支部結成の原動力は、元コックさんの組合員をはじめみんなの特技を生かした活動を続けることで人間関係を深めたこと、それにより生協の運動についても自然に語り合えて来たこと等参考になりました。討論の中では、全体会での医療をめぐる厳しい情勢と生協の財政状況の話を受け、「楽しい班会も大切だが、それだけでいいのだろうか」という問いかけもありました。
 他に「生協五十年史の歴史への確信とともに、まわりの人たちの所に飛び込んでいく活動・人の輪づくりが大切。」、「厳しい財政状況下で、長い目で見た資金計画も。」など語り合われました。

 診療報酬の改定やさらに予想される医療制度改革で、
新たな理事体制が紹介されました
起きてくる問題に対してどのように対処していくのか、病院や理事会の方向・姿勢をはっきり示してほしいという意見、職員給与は他の病院と比較してどうなのかという質問などが出されていました。
 各地域での支部や班の活動について、さまざまな工夫と努力をされている様子の交流もされましたが、病院からの遠い地域などでは、医療生協のメリットの説明が困難で、組合員ふやしと言われても難しいなどの悩みが出されていました。
浅井美智子理事 中嶋京子理事 藤原秀文理事 堀川孜郎理事
向田清一理事 角舎省吾さん 栗栖純子さん 洪 千幸さん
小西正則さん 新谷豊子さん 春山忠孝さん 皆川佐多子さん 吉岡紀道さん
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