No.400  2005年8月号
 学生の頃から平和運動に関わってきた。「活動家」として自己満足し、少しばかりの優越感も感じていた。結婚して待ち望んでいた子も授かり幸せな日々を送るはずだったが、子育ては大変だ。育児書どおりにいかない育児に母親としての自信も失せた。子どもの世話に追われて活動もできない。同じことを繰り返す毎日に、いつしか自分が価値のない人問のように思えてきた。子育てが嫌になった。早くこんな生活から抜け出したいと思っていた。子どもが小学生になった八月の暑い日「学校で教わった大好きな曲だよ」と歌ってくれた。「青い空は青いままで子どもらに伝えたい…」私もよく歌っていた平和を願う歌だった。日々を積み重ねていく子育てには根気と忍耐と支えがいる。子育ては大変だけど、子ども達は未来を担う。「命の重みを伝えること」「平和を創り出す人として育てること」私にしかできないこともあると気づいた時から子育てが少し楽になった。自分流でもいい、子育ては私たち末来も育んでいる。
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