No.385  2004年4月号
「二度と戦争を起こさない」との反省から生まれた憲法が、五十八年目の今、危機にあります。広鳥憲法会議など憲法を守る運動をつづけている諸団体が、憲法10万人学習運動をよびかけています。保健生協でもこの呼ぴかけにこたえて「くらしと福祉の学校」や「すこやか会」で憲法学習がすすめられています。その感想文を紹介します。
「憲法がよくわかっていると物事がはっきり分かる。憲法とは国の骨格である」ということから始まり、憲法の誕生まで、そして大日本帝国憲法との違いを対比しながら話されました。いま、憲法は、「古くさい」とか「時代遅れ」とかの声があるけれども、それは、「現実が憲法のめざしているもののレベルに達していない」からだそうです。説得力のあるお話に、三十人近くの参加者一同大きくうなずきました。(S・M)
憲法の学習は、中学生のとき「新しい憲法のはなし」(文部省発行)を使って社会科の授業で一学期中ずっとつづけられたのを思い出します。戦争放棄のこと、やさしい文で書かれた国の決まり、日本の新しい決意をとてもうれしく思ったものです。
 ここでは、有名な憲法学者の解釈、基本的人権について詳しく習ったように思います。いまでは、先生になるのに憲法は単位を取らなくてもいい大学もあると聞いています。残念なことです。
 戦争放棄、生存権について講座を受けたように思います。(S‐H)

 面白くて、わかりやすい話題満載の講義に引き込まれました。ヴェルサイユ宮殿のカエル対策から憲法が生まれたなんて初耳です。誰が権力者であっても、その行使には制限があり濫用を監視するために憲法は必要なのですね。暮らしの中から生まれてきた憲法なのに、最近は何だかぞんざいに扱われているようです。講義を聴き、日本国憲法誕生の頃を振り返り、大事な”忘れ物”を取り戻したいと思いました。(A・H)
 
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