「消えた年金」 の問題は、選挙を意識した政府・与党 「改善の掛け声」 とは裏腹に混迷を深めています。当初、政府はこの問題の責任を社会保険庁に擦り付け、他人事のように責任を認めようとしませんでした。国会審議の中で 「政府、厚生労働省、社会保険庁に責任」 があることをやっと認めましたが、その解決策は、「1年以内に年金記録の照合」 など誰もが出来っこないと感ずるものばかりです。しかし、この解決策の中で見過ごせないものがあります。「国民カード」 の導入検討です。
国民一人ひとりに社会保障番号をつけて年金、医療、介護に関する情報を一元的に管理しようというものです。これを住基ネットと連動させれば転勤、結婚など情報の変化に自動的に対応でき、今回のような年金の記録漏れがなくなるということが導入の趣旨のようです。 |