No.420  2007年6月号
 二ヶ月の出張の予定が優に一年をこえてしまった。
 親世代には理解のとどかないコンピューター関係の仕事についた息子は、最初の就職から苦労したらしい。夜の二時三時の帰宅に親のほうが疲れてしまった。
 アルバイトや派遣社員を経て現会社に落ち着いた。正社員である安心感は大きい。
 数年間、親として抱えた息子の生活や将来への社会全体の不安として広がっている。
 労働破壊の実態、非正規雇用問題が新聞やテレビで取り上げられ始めた。少しはわかっているつもりでいたが、「ここまでとは」と驚いてしまう。努力しても頑張っても報われない社会、弱者が忘れられる社会に、「美しい国」も少子化問題の解決も見えてはこない。
 暮らしと憲法のつながり、私たちが望んでいる政策、子や孫の世代にも関わる課題としてしっかり考えたい。
 メーデーを伝える新聞記事に、アルバイトや派遣、ホームレスの人達の「メーデー」を見つけた。連帯、支えあい、思いを言葉にしてゆく。希望の持てる社会にしたい気持ちはみんな一緒だ。
(HYM)
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