No.403  2005年11月号
 今年八月、広島中央保健生協は五十周年をむかえた。そしてますます「命と健康を守る輪を広げていこう」というとりくみが進められている。私が生協運動に出合った二十七年前は、まだ生協運動について知る人も少なく、組合員加入の訪問に出かけても「病院なんかに用はない」と追い返されることが多かった。しかし現在、生協運動は多くの人に広がり多種多様な活動が展開されている。ある組合員の方から「医療情勢が厳しい中にあっても、良いもの(保健生協)は残していかなければならない」というお話をうかがった。感動した。明治に生きた宮澤賢治は「世界全体が幸福にならないと個人の幸福はありえない」と言い当時は変人扱いされた。しかし、世界で起こる色々な出来事が私たちの生活に影響している現代、賢治が言ったことは「真実」になった。すべては歴史が証明する。「ひとりはみんなのために みんなはひとりのために」と広がっていく生協運動は素晴らしい。人が幸福になるための「真実」なのかもしれない。(HCK)
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