No.401  2005年9月号
 
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 皆さんは緑内障という病気について聞かれたことがありますか?緑内障は、現在、目が見えなくなってしまう病気の中で二番目に多いといわれています。ちなみに一番多いのは糖尿病です。しかし、このような重大な病気であるにもかかわらず、詳しく知られていないのが実情です。
 日本では約二百万人、四十歳以上の成人の三十人に一人が緑内障患者だといわれています。そして驚くべきことに、約四分の三の百五十万人は自分が緑内障であることに気づいていません。
 緑内障は、目の圧力(眼圧)が高くなることによって、視神経(物を見る神経)が圧迫され、物が見えにくくなる病気です。しかし、日本人の緑内障患者の六割は、眼圧は正常で、視神経の血流が悪くなることなどにより、視神経の構造が正常の眼圧でも弱くなって見えにくくなるタイプの緑内障です。


 
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 緑内障には、ゆっくりと長い年月をかけて進行する緑内障(慢性緑内障)と、急激に発症する緑内障(急性緑内障)の二つがあります。慢性緑内障の自覚症状は「物が見えにくくなる」というものですが、視野の端から見えにくくなるため、最初のうちはその症状になかなか気づきません。傷害が中心部に及んだ時に初めて「物が見えにくい」と自覚します。このため自覚症状が現れたときはかなり進行している場合が多いのです。また「目が重い」など、疲れ目に似た症状があります。急性緑内障の自覚症状は、急な眼痛や頭痛、吐き気を伴う視力低下です。白目の部分が赤く充血します。


 
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 緑内障は視神経が傷害される病気であり、神経の病気であるため、一度傷害された神経は、残念ながら元に戻りません。ですから、緑内障は障害が悪化しないように、眼圧をうまくコントロールすることが治療の目的となります。通常の緑内障は、まずいろいろな目薬と場合によっては飲み薬を使って治療します。薬で眼圧が下がらない時に、緑内障手術を行います。緑内障手術にはレーザー光線によるものと眼球にメスを入れる手術の二種類があります。
 緑内障治療のもっとも大切なポイントは、早期発見です。自覚症状は頼りになりません。四十歳を過ぎたら、視力検査だけでなく、眼圧検査や眼底検査を受けるようにしてください。そして指示されたとおりに薬を点眼、服用し、通院を欠かさないことです。緑内障は早期発見と適切な治療により、多くの場合、障害にわたり十分な視野と視力を保つことができるようになっています。病気のことを心配しすぎることなく、緑内障とうまくお付き合いして下ることを望みます。

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<引用資料>
@ 三嶋弘(広島大学医学部眼科教授)監修:緑内障はどのような病気ですか?
A 山本哲也(岐阜大学医学部眼科教授)特集編集:目と健康シリーズNo.10(緑内障)

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